久しぶりにレーシングガソリンのことをテーマにしたいと思います。

競技用ということだけでなくクラシックカー、ヴィンテージカーのサーキット走行等でメリットのあるガソリンもありますから、使用を考慮されることをお勧めします。


エンジンを守るということで、燃料において最も重要なポイントはオクタン価です。シリンダー内部、スパークプラグで添加された火炎が伝播しきる前に、シリンダーの端の方で勝手に燃焼が起きることを、ドアをノックするような音がすることからノッキングというのは皆さんご存知のことと思います。ノッキングはエンジンを一瞬にしてブローさせるほど怖い現象です。これをできるだけ防ぐにはオクタン価ができるだけ高い燃料を使用することが確実な方法です。


オクタン価にはRON(リサーチ・オクタン・ナンバー)とMON(モーター・オクタン・ナンバー)の二つがあり、RONの方が、MONよりも高く表示されます。この二つの違いは、MONのほうがより高い回転数で計測されたオクタン価であることです。この二つの平均を表示する方法もあり、これはアメリカで一般的で、AKI(アンチ・ノッキング・インデックス)といいます。これも高いほど、アンチノック性に優れていると言えます。


さて、クラシックカーやヴィンテージカーでエンジンを傷めないためには、このアンチノック性に優れたガソリンを使用することがまず第一。エルフの供給するスペシャルガソリンは、最新のレースレギュレーションに準拠したものが多かったのですが、その枠では収まりきれない世界中で様々なニーズがおこって来たので、つまり、プライベーターたちは、エンジンの出力アップも大切だが、それ以上にエンジンが壊れないことが大事だったりという声が上がって来たので、新しいラインアップには無鉛ガソリンでありながら、オクタン価を、RONもMONも高く設定したガソリンを入れました。


サーキット走行でも安心してドライブ出来ることを考えたとき、エンジンを大切に走りたいと考えたとき、選択肢の一つとして考えてみてください。



日本クラシックカー会報誌「オイル・色々ばなし−34」より



エルフ レースガソリン ラインナップ